今朝、配達している途中遠くにサイレンの音が聞こえ黒煙が昇っているのが見えた
どうやら火事らしい・・・・・・・火事と言えば俺が高校の頃、親戚の家が火事で燃えた
あまりにも火の手が早く、仏壇から位牌を持って出るのが精一杯だったという
その親戚の家は俺の家から数百メートルのところにあった・・・・・
しばらくは消火活動を見ていたが、いくらそんなとこに居ても何の役にも立たないのが
わかったので、俺は自分の家に戻ることにした・・・・・・・・・
自分の家に入ろうとした時に俺の家の前にクルマが急停車し
中から見知らぬ人たちが一斉に出てきた・・・・どうやら家族連れらしい
どうやら火事見物に来たらしい・・・・・
父親らしき男性が叫ぶ・・・「それ!!・・・・・・」
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・・・・・・・・・俺は玄関にあったバットを握り締めた・・・・・・・・・
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俺は今でも後悔している・・・・・・・
どうしてあの時、手にしたバットであのクルマを粉々にしなかったのだろう
どうして我慢してしまったのだろう・・・・・・・・・
・・・・・・・・・結局、俺はヘタレだったのだ
俺は怖かった・・・・・学校にバレて停学に、ヘタすると退学になるのが・・・
今ならいろんなことが読める・・・・・器物破損だからたいした罪にはならないし
クルマ代の弁償も親がしてくれただろう・・・・・・・・・
素直にアタマを下げて嵐が過ぎ去るのをじっと待っていればたいしたことにはならなかったハズだ
でも、あの頃は怖かった・・・・・・・踏み込むのが怖かった・・・・・・
将来(そんなことを考えたことはあまりなかったけど)が滅茶苦茶になるのが怖かった
今ならどうか?・・・・・今も怖い・・・・・
でも今は踏み込んだ後の別人になった自分も怖い・・・・・
そういうシチュエーションにならないことをひたすら祈る・・・・・
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火事の野次馬見物だけは一生すまいと心に誓っている・・・・・・・・・
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