「お前の言うことを聞いておけばよかったわい・・・・・」としみじみ猛母がつぶやく・・・
普通、女性という生き物は反省をしない・・・・・必ず、文末に(でも・・)をつけ弁明を考える
ところが猛母は自分が悪かったと思ったことは素直に反省する・・・・・
ここいらへんが凡人と違うところだ・・・・・・
・・・・・・・・・・・さて、猛母は何を後悔しているのか?・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
猛母が昔、お世話になった遠い親戚の親父さんが困っているのを見かねてその娘の
ミーちゃんをひきとって20数年前から面倒をみてきたわけだが
その親父さんが10年ほど前に他界した・・・・・・・・・
本来ならばその時にミーちゃんを返すべきだったのだが
親父さんが死んで手のひらを返すように・・・・と言われるのが癪でそのまま置いておいた
俺はその時にミーちゃんを預かっておくのは仕方ないにしても
彼女の遺産の取り分だけは確保してやってくれと猛母に再三頼んだのだ
ミーちゃんの弟のユキ(俺よりは8歳ほど年上だが)のだらしない性格を知っている俺は
ミーちゃんの取り分まで横取りされるのを心配したのだ・・・・・
結果は俺の予想通り・・・・・・
いくら親父さんが億に近い財産を残してくれたとしても
6千万近い家を建てたり、高級外車を乗り回してゴルフ三昧の暮らしをすれば
あっというまに溶けてなくなってしまうだろう・・・・・・
猛母は「ミーのためとはいえ他人の財布の中身を狙っているようで
そういうことはしたくない・・・・」と俺の提案を拒否したのだ・・・・
そこで今になって文頭の猛母の言葉になる・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
まッ でも、それも仕方なかろう・・・・・
あの家に生まれたのも・・・・・そういう弟を持ったのも・・・・
それもこれも彼女の運命というものなのだ・・・・・・・・しゃーないネ・・・・・