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土曜の夜はＲ塾の前の中華料理屋でアキラとＮと晩御飯を食べた
Ｎと俺は生ビール、アキラはマラソン前夜なのでチャーハンと餃子
体調に自信の持てないＮはそろりそろりとビールを舐めるように飲む
俺は一杯目のビールを飲み干すと近頃のパターンでハイボールに・・・
それを横目で見ていたＮも「じゃあ俺も、それ・・・・」と、言い出す
どうやら体調はそこそこらしい・・・・・セイキのおかげだ
（セイキ、すまんな・・・）と心の中でセイキに謝りながら杯を重ねる
料理もほとんど食べつくしハイボールもお互い３杯づつ飲んで
さあそろそろお開きにしようか・・・・と、腰を上げかけた時に
隣のＮがカウンター越しに中華料理屋の奥さんに言う
「ハイボール二つと餃子二人前！」
（おいおい・・・だからお前はダメなんだ・・・・・・
ちょっと具合がいいと、すぐに調子に乗る・・・）という言葉をぐっと飲み込んで
俺は上げかけた腰をまた下ろした・・・・・・・
（まッ　いっかッ　そんなに頻繁に会えるわけでもないんだし・・・）
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でも俺のように年に２回か３回しか会わない人間が１０人居たら？
２０人だったら？・・・・・３０人だったら？・・・・・・
そのたびに、（まッいっかッ・・・滅多に会えないんだから）
と無理を重ねると治るもの治らなくなってしまうんじゃなかろうか・・・・
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セイキの渾身の治療もその夜に酒を飲み
翌日にクルマであちこち飛び回ったおかげでどこかへ霧散してしまった
昨日の午後からはＮは聞こえる音が話し声であろうとなんであろうと
機械音のような聞こえ方をしているらしい・・・・・・
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イカンなあ〜
ああいうオモチャはみんなで大事に使わんと・・・・・
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俺は酔っ払うと昔の仲間に電話をかけるクセがある・・・・・
隣にＮでも居ようものなら片っ端から電話をかける
そして相手が出るとＮに振ってしまうのだ・・・・・
Ｎは迷惑な顔をしながらもそれを適当にあしらってくれる
土曜の夜も酔った勢いでなんと理不尽大魔女Ｒ子姉にまで電話してしまった
ラッキーなことに彼女は電話に出なかった・・・・・
俺も彼女と話しがしたかったわけではないのだ・・・・・
ただ、彼女が出てその電話を振った時のＮの困った顔をみたかっただけなのだ
かくしてその企みは泡と消え、１１時ごろにホテルに帰ると
間が悪いことにＲ子姉から電話がかかってきた・・・・・・
墓穴を掘るとはまさにこのこと・・・・・・
酔っ払った勢いで「Ｒ子、来年、還暦なの・・・・」と、しおらしく言う彼女に
「はい！わかりました！！来年はワタシが幹事をしてＲ子姉の
還暦祝いをさせていただきます！！！」
と・・・・・・・・・・・・・・・・言った・・・・・・・ような気がする