昨日の午後、ヒロコ姉さんはヨコハマへ帰っていった
彼女も仕事を抱えていてそうそう猛母の世話ばかりしてはいられない
それでもここんところ10日間は猛母にかかりっきりで居てくれたのだ
なんて優しい人なんだろうと思う・・・・・・・・
これからは俺が病室に泊まりこむことになる・・・・
猛母はもう何日も水しか摂っていない・・・・・
声を出して話すこともなくなった・・・・・
ところが昨日の夜、横のみで水を飲ませたあと掠れた声で
「ヒロコは帰ったんか?」とつぶやいた・・・・・・
かなり意識はハッキリしているのだ・・・・・
それでも死期はもうそこまで近づいている・・・・