鈴木のセンセとは大学の2回生になってからの付き合いだ・・・・
正確に言うと1回生から2回生にあがるときの春休み・・・・
それまでもいろんなところで顔ぐらいは見かけていたが
春休みになって頻繁に関大裏の俺の下宿のあたりをセンセがうろつくようになった
最初に声を掛けてきたのはヤツのほうだ・・・・・
たぶんまだお互いにお互いの名前も知らないはずなのに
なにやら惹きつけあうもの(気色ワル・・)があったみたいだ
「お〜い、メシ食いに行かへんか?・・・・」
そんな感じでヤツに誘われた・・・・俺には何も断る理由がない
そしてヤツの道案内で行ったのが夫婦二人でやっている
決して綺麗とは言えないような豊津に近い場所にある中華料理屋だった
俺がメニューを見ながら迷っていると前に座ったセンセが
「チャンポンにしよっかな〜・・・・・」と小さくつぶやいた
俺もなんとなくチャンポンが食べたくなって「俺もそれにするわ」
と言うと、センセが紅葉のような短い手を振って奥に居るおばさんに大声で伝える
「オバチャン!!チャンポン二つ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
しばらくして運ばれてきたチャンポンメンをみて俺はたまげた・・・
なんと洗面器みたいな容器に溢れるほどのチャンポンメン・・・!!
当時、俺はまだまだ田舎から出てきたどんくさい少年で
食べ物は残してはいけませんという親の教えを頑なに守っていたのだ
それなのにこの量!・・・・おいおいおい・・・・
俺は残しては作った人に申し訳ないと思い
せめて具だけでも全部たいらげようと必死の思いで食べ始めた・・・
そしてチャンポンメンと格闘すること数十分・・・・・・
汁はかなり残ったもののなんとか麺と具だけは腹に収めることに成功した
内心(やった〜!)と喝采を叫びながらふと目の前のセンセに視線をやると
なんと!ヤツは洗面器みたいな丼を両手で持ち上げて
汁を全部飲み干すところだった・・・・・・・おいおいおい
コイツは化け物か?!
洗面器の中の汁を全部飲み干して器をテーブルの上にコトリと置き
センセは「ふ〜〜〜」とため息にも似た息を吐き
そしてあろうことかこう言ったのだ
・・・・・・・・・・・・・・「ギョーザ、食べよっかな・・・」
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満月や、アポロの月と、子らは言い
俺が小学校5年生のとき、俺の親父が即興で詠んだ歌だ
俺はいたく感心して56歳になった今でもよく覚えている
あれからナント!45年も経ってしまった・・・・・・
今でもあの月面着陸は捏造だったというウワサが流れている・・
そー言えばもう45年だ・・・・・・
どうしてあれから45年もの間、人類は月に行っていないのだ?
おかしくないか?
誰か教えてはくれないものだろーか?