8月の中ごろだったか、定かではないがある日の夜
突然頭の中にぼんやり浮かんできたフレーズがある
(小さな小さな小さなちっぽけなタカシ・・・・・)
次に浮かんできたのが
(不条理)
どうしてこんな言葉が俺の頭の中に湧き出てきたのかはさっぱりわからない
そこからは少しずつの連想ゲームだ
不条理−理不尽−身勝手・・・・・・・
それでもその時点で俺はスピーチをやるなんて思ってもいない
しばらくしてそう言えば俺の親父は俺の結婚式でスピーチしてたんじゃなかったっけ?
んじゃ俺にもその役が回ってくるのか?・・・・ぐらいのノリだ
タカシに最終的にチェックを入れたのは式の前々日
プログラムの最後のほうに書いてある新郎の父のスピーチを指差して
「これはどういうことや?」と問いただすと
「まあ適当にやってくれ」の返事
「無茶苦茶言ってもええんやな?」と念を押すと
「いやいやいやそりゃあ困る・・・・まあ適当に頼む・・・」
とヘラヘラ笑っていた・・・・・
ったくもって学習せんやつやなあ〜〜〜〜〜何年俺の子やってる
いっつもフルスイングの父が送りバントなんかするはずないやろ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
というわけであの自爆テロみたいな新郎の父の挨拶になった
Nとシュウちゃんとセンセと同じテーブルについていた元ヤンの兄ちゃんが
式のあとで俺にこっそり教えてくれた
「兄さんのお友達の人たちはみんな泣いていましたよ
いい人たちですねえ〜〜・・・・俺は鼻で笑ってましたけど・・」
まさかあいつら
「そういえば俺も散々酷い目に遭わされて来たなあ〜〜」
って思いながらもらい泣きしてたんじゃなかろうな・・・・
まあでも時間は巻き戻せない・・・・
式は済んだし来月からはタカシ夫婦との同居も始まる
これからも生きてる限りは周りのみんなに迷惑かけちゃうかもしれんけど
ゴメンね、ゴメンね〜〜〜〜〜だ