俺の子供達がまだまだ幼かった頃、ちょうど今の孫達ぐらいの年齢だった頃

毎年高校時代の同級生家族数組で夏休みにキャンプへ行くのが恒例だった・・・・

俺の子供達は年にたった一回だけのこの行事がとても楽しかったみたいである

もう30年ぐらい前の話だけど、その頃から折りたたみの机を開くとイスが付いていて真ん中にパラソルを立てられる道具が流行りだしてどこのホームセンターに行っても夏になると山積みになって売られていた・・・・

元嫁や子供達は他の家族がみんな持っているこの道具が欲しそうな感じだったが俺は頑なに拒否した

「年に一回しか使わん物なんか要らんやろ!」・・・・あの頃ヤスジョンイルの言葉は絶対だった

その組み立て式のキャンプセットを先日ヒョイと買ってしまった

もちろん、孫達と裏庭でプール遊びをするためである・・・・・

俺はもう孫達の将来に責任を持つ必要はないからだと思う

自分の子供達にはとにかく成人になるまでは経済的負担をかけるわけにはいかないと

俺はとにかくケチであった

ところが孫達にはすっかり財布のひもが緩くなってしまっている

まあそれでいいんじゃなかろうか・・・・・

例えば、自分の息子達がヤクザの事務所に拉致されたらダイナマイトを腹に巻き付けてカチ込みに行くぐらいの覚悟が昔はあったが

今は孫が同じ状況になったとしても

「親も警察もおるやろ・・・・わざわざこんなじじいがしゃしゃり出て行かんでも」

と腰の引けた言葉を口にするに違いない

人生の終焉に向けて気力も体力も財力も少しずつフェイドアウトしていくものだろう

それが自然の摂理ってもんだ・・・・