午後8時30分・・・・やっと自分の部屋でこれを書いている・・・やれやれだ
火曜日に入院して水曜に手術、そして今日は金曜だ・・・長い4日間だった
手術をした水曜の午前中に高校時代のツレのツジモリが彼の奥さんと一緒に見舞いに来てくれた
ツジモリはその日、同じ県立病院で検診の日だったらしい
脳梗塞に脊柱管狭窄症に狭心症にと病気のデパートみたいなヤツは今では杖をつかなければ歩けないし奥さんのサポートがなければ何処にも行けないみたいだ
高校時代はドカベンみたいな体型で頑丈なことが唯一の取り柄みたいなヤツだったが今は話す言葉もろれつが回らなくてちょっと聞き取りにくい
それでも3人でケラケラと昔話に花を咲かせた
水曜の午後はいよいよカテーテル手術だ
右手首だけの局所麻酔だから医者の話していることはすべて聞こえてくる
「あれ?入らないなあ~~・・・センセ!!このままじゃちょっとまずいですよ!」
(おいおいおい・・・・・おい!!)
「しゃーないなあ~~~ちょっと削るか!・・・ドリルある?」
(おいおいおい・・・・・おい!!!)
どうやら血管の内側に石灰質がこびりついていて血管が細くなりすぎているらしい
その細くなった血管にステント(人工血管)を無理矢理入れようとすると血管が裂けてしまう恐れがあるみたいだ
医者同士は暗号記号みたいな言葉をやりとりしているが俺は耳をダンボにして会話の内容を理解しようとした
ドリルといっても0・00ミクロンとかいう単位の血管の中を通せるようなドリルみたいだ
それでも壁にぶつかってなかなか通らないようなことを話している
そういう会話が丸聞こえなのだ
ドリルだからやはり歯医者で耳にするようなウイ~ンという金属音が手術室にこだまする
俺は冷や汗で全身びっしょりである
結局、通常なら1時間半、早い人なら1時間ちょっとで終わるという手術が
俺の場合は2時間半もかかった・・・・
それでも医者の話ではなんとか手術は無事(?)に終わった(みたいだ)
術後に家族とともに医者の説明を聞いて心臓にステントが埋め込まれた造影写真も見せてもらったが俺は安心はしていない
心臓の細くなっていた部分はステントで流れが良くなったかもしれないが、それで心臓の機能が回復するかどうかはきっと医者本人だってわからないはずである
(まあ、やれることはやりました。あとは本人の体力と運と寿命次第ですね!)
というのが医者の本音じゃなかろうか・・・・
俺が医者ならそう思う