大阪マラソンの出走受付は金曜と土曜
土曜の夕方、江坂のビジネスホテルにチェックインしたあと
地下鉄を乗り継いで会場のタイムスクイェア駅に行く・・・
大阪にこんなハイカラなカタカナの駅ってあったんかいな?
と思いながら会場に着くとそこはまるで東京モーターショウ(行ったことないけど)
のようなきらびやかな世界だった
大会の協賛各社がブースに分かれて自社のPRを繰り広げている・・・
俺はおのぼりさんよろしくサンプル品をいっぱい押し付けられて
またビジネスホテルまで帰ってきた・・・・・
夜はいつものように風呂に入り、少しだけビールを飲む・・・
ところがこの(少しだけ)というのがいけなかったのかも知れない
慣れない地下鉄の移動で神経が高ぶったのかセレモニー会場の光や音響に当てられたのか
はたまた中途半端な酒量が悪かったのかいつまでたっても眠れない
寝なけりゃイカンと思えば思うほど寝られない・・・・・
ベッドサイドのデジタル時計は冷酷に時を刻む・・・・・・
ついに午前3時半・・・・・そこまでは覚えている・・・・・
2時間ちょっとの睡眠で朝を迎える・・・・・・アカンがな・・・・・
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なにせ3万人のランナーが一斉に走り出すのだからスタート地点は大混雑である
ランナーは目標タイム順にAからQまでのブロックに別れて整列させられる
俺はKのブロックだった・・・・全体の3分の2ぐらいの位置だ
それでも本当のスタート板を通ったのは号砲が鳴ってから20分後ぐらいだった
天気は台風一過とあって清清しい晴天・・・・暑くもなく寒くもなく最高だった
春の能登和倉万葉の里マラソンで懲りているのでとにかくハイペースにならないよう
ゆっくりゆっくり走ることを心がける・・・・・・
大阪は沿道の応援が凄い・・・・・そしてやっぱり特徴がある・・・・・
俺は沿道の応援も受けながらのんびりと大阪の町並みを見ながら走った
ゆっくり走っているつもりでも15kmあたりを過ぎてくると
身体のあちこちに痛みが湧き出てくる・・・・・・
きっとランニングフォームに問題があるのだろう・・・・・
20km過ぎくらいから左足のふくらはぎが肉離れしそうになってきた
たぶんふくらはぎの外側を使いすぎているためだろうと思い
内側に力を入れようと親指に力を入れて走ることにする・・・・
途中、トイレ休憩で列に並んでいるときにサロメチールを念入りに塗りこんで
ストレッチを繰り返してからレースに復帰した・・・・・・
それでもふくらはぎの痛みは消えてくれたりはしない・・・・・
だましだまし冷や汗をかきながら走っていたら前を行くおばさんランナーの
Tシャツのうしろに描かれた文字が目に飛び込んできた・・・・
「痛くても、死んだりせえへん!」
俺は心の中で大爆笑だ・・・・・・・・
レースにはタイムセッターという人が走っていて
目標タイム別にペース配分を考えながら一緒に走ってくれている
俺は25km過ぎあたりまでは「5時間15分」の人について走っていたんだけど
トイレ休憩をしているうちに置いて行かれてしまった・・・・・
次にタイムセッターを見かけたら今度は「5時間30分」の人で
今度こそはこの人についていこうと思った・・・・・・
左足の痛みで心が折れそうになるのを必死で堪え足を前に出す・・・
今回、完走タイムが思ったよりよかったのはこのタイムセッターのおかげだと思っている
最後の1km付近になると多くのランナーが歩いていたが俺は最後の最後まで歩かなかった
感動のゴールに浸っているのもほんの数分・・・・・
ゴールしてからは今度はまた別の戦いが待っていた・・・・・
なんとかして江坂のビジネスホテルまで帰らなければならないのだ
産まれたての子じかのようにプルプル震える足で地下鉄を乗り継ぐのは
本当に辛かった・・・・・・
それでもまあ曲がりなりにも完走は完走だ・・・・・
42・195km・・・・・5時間10分52秒・・・・胸を張りたい