今日は火曜日だ・・・・日曜のフルマラソンから丸二日が経っている

それでも今日は手すりを掴まなければ階段の上り下りが出来ない

ここのところマラソンのあとの回復力が毎回毎回落ちてきているように思う

第一回琵琶湖マラソンはなかなかいい大会だった

コースはほとんどフラットだしエイドも充実していたように思う

俺はボッチと共にスタートしたが100mほどでボッチの背中が見えなくなった

それから先も折り返しコースで俺よりかなり先を走るボッチを見つけた

10k辺りでは1500mぐらい先を走っていた

それでも暑さのせいかボッチの顔が少し強張っているように感じる

これはひょっとして後半に追いつけるかもしれんなと思いながらそろそろと走る

俺にしたって3年前の脚力は今はもう見る影もないのだ

すると最後の折り返しに向かって走っていても一向にボッチの姿が見当たらない

こりゃあ見逃しちまったかと思ったらナント!折り返し地点の10m前ぐらいでボッチを発見!

その差、20~30mではないか!

こりゃあ、まくれるぞ!と喜び勇んでボッチの背中を追いかけた

そしてついに追いつき「お先で~~す」と言いながらボッチを抜く

ボッチは力のない返事をしたが俺のほうも脚はいっぱいいっぱいだ

ボッチを抜いて1mもしないところで「うっそぴょ~ん」と言って歩き始めた

そこからボッチと二人でとぼとぼ歩いていた

しばらくそのまま歩いていたら俺は道端の小石にけつまずいてしまった

途端に右足が痙攣をおこしメドゥーサの視線に射抜かれたかのように右足が石と化す

俺は倒れたまま右足を握りしめるしか術がない

すると心優しきボッチはしゃがんで俺の足を伸ばしてくれた

これは一般人には絶対に理解出来ないことだと思うけど30k以上走ってきた人間がいきなりしゃがむということは相当危険なことなのだ

ボッチは自分の足が痙攣をおこす危険も顧みず俺の足を伸ばしてくれたのだ

そしてなんとかかんとか俺も立ち上がることが出来、またそろそろと歩き出した

ボッチは歩くよりはちょっと早いぐらいのペースで走り出す

俺にはもうボッチを追いかける気力も脚力も残っていなかった

そしてさらにそれから数分後、今度は左足が攣って道端に倒れこんだ

今度はもうボッチは居ない

俺は左足を握りしめて回復を待つしかなかった・・・・・

なんだか、こう書いていると壮絶なレースやったナ・・・・

それでもなんとかかんとかゴールまでは辿り着いた

命を削っていったい俺は何をしているのだろう?・・・・・・