先代のリライムの社長とはロッカーが近かったせいか良く話をした

あの社長はどういうわけか俺のことがお気に入りだったみたいで遠くに俺が居ても追いかけてきて話しかけられた

初めて遭った時の印象は強烈だった

「トネ君!僕は今55歳だけどネ、120歳まで生きるつもりだからまだ人生の半分も来ていないんだよ!!がはははは!!」と彼は豪快に笑っていた

そんな彼も晩年は糖尿病が悪化してしだいに元気がなくなり70代半ばでこの世を去った

亡くなる1年ほど前に更衣室の長椅子にペタンと座り込んで

「もういよいよダメです・・・・・・」と、力なく呟いていた後姿が忘れられない

俺は近頃、あの社長の後姿を頻繁に思い出すのだ

それは俺の中の「走るお糧」が無くなってきているのではないかと思えてならないからだ

自分自身でどう自分を鼓舞して走り始めても、しばらくするとどうしてだか走れなくなってしまうのだ

昨日もゆっくりでいいから走ってみようとマシンに乗ったが、結局歩いてしまった

同じ町内で町内会長の病院の院長先生からは「来年はトネさんが町内会長なんだから日曜の予定はなるべく入れないようにしておいてください」と

ラソン大会へのエントリーは控えるようにとやんわり言い渡されている

どうやら俺のマラソン人生も終焉を迎えつつあるような気がしている

ちゃんと数えたことはないが多分300回以上はマラソン大会に出場しているはずだ

もうそろそろ卒業してもいいころかも知れない・・・・・