「ホンマになあ~・・・・・・・・・・・・・」

Nのつぶやきが暗闇に溶けていく・・・・・

Nの声をBGMに俺は深い眠りに落ちて行く・・・・

こんなことは本当に久しぶりだ

昔は俺以外にもたくさんの人間が丸太のように雑魚寝していた

徹夜マージャンが終わった夜明けごろ・・・・

誰にともなく、決まってNはつぶやいたものだ

「センセのあの6筒がなあああああああ・・・・・・・・・」

その一言で俺は何回目の半チャンの何巡目の切り牌かが解った

そしてその声を聴きながら眠りの淵から落ちて行ったものだ・・・

今回、フジキに誘われて赤穂マラソン大会にエントリーしたが

打ち上げを千里山ですると言ったらNが「俺も行こうかな・・」と言い出した

俺が予約していた南千里のビジネスホテルはシングルは7500円だけどツインなら11000円だ

2で割ると5500だ・・・・ラッキーである

俺はNとツインの部屋で泊まることにした

そして打ち上げの後、ホテルに戻って、学生時代以来、久しぶりにNと同じ部屋で寝ることになった

そこで懐かしい子守唄を聴くことになった訳だ・・・

「ホンマになあ・・・・・・・・」

Nの声が闇に溶けていく・・・・・・

俺は眠りの淵から落ちて行く・・・・・・・